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サザンソフト通信

2026/02/24 08:30

はじめに:うっかり見落としていませんか?

2026年(令和8年)が明け、早くも2ヶ月が経とうとしています。
建設・解体業界の皆様、2026年月1日から「ある重要な法改正」が完全施行されたことを覚えていますでしょうか?

それは、「工作物」の解体・改修工事における、有資格者による石綿(アスベスト)事前調査の義務化です。

「建物(建築物)は前から資格者が必要だったけど、工作物は誰でもよかったのでは?」
……という認識のままだと、法令違反になってしまいます。

今回は、すでにスタートしているこの制度について、改めてその「内容」と「背景」を整理します。


1. 何が変わったのか?(制度の内容)

これまでは、ビルや住宅などの「建築物」については、有資格者による事前調査が義務付けられていました(2023年10月〜)。
一方、煙突や鉄塔などの「工作物」については、2025年末までは有資格者でなくとも(一定の知識を持つ者であれば)調査が可能という猶予期間がありました。

しかし、2026年1月1日着工分からは、工作物であっても「有資格者」が調査を行わなければなりません。

具体的にどんなものが対象?(工作物の例)

以下のような「建物以外の設備・構造物」を解体・改修・補修する際が対象です。

  • 煙突、配管設備

  • 反応槽、貯蔵設備(タンクなど)

  • 発電設備(変電設備含む)

  • 焼却設備

  • トンネルの天井板、遮音壁

  • 鉄塔、看板用支柱 など

これらを扱う工事(軽微なものを除く)を行う前には、必ず指定の講習を修了したプロによる調査が必要です。


2. 必要な「資格」とは?

工作物の調査を行うには、以下のいずれかの資格が必要です。

  1. 工作物石綿事前調査者

    • 工作物に特化した資格です。

  2. 一般建築物石綿事前調査者

    • 建築物だけでなく、工作物の調査も可能です。

    • ※「特定建築物石綿事前調査者」も同様。

  3. (令和5年9月以前の)日本アスベスト調査診断協会登録者

現場監督や職長がまだ資格を持っていない場合、外部の専門業者へ委託するか、急いで資格を取得する必要があります。


3. なぜ義務化されたのか?(背景)

なぜここまで厳格化されたのでしょうか?背景には2つの理由があります。

① 工作物特有の見落としリスク

建物のアスベスト(吹付け材や成形板)への意識は高まりましたが、配管のパッキン、断熱材、塗材などに含まれるアスベストは見落とされがちでした。これらが不適切に解体されると、作業員だけでなく周辺住民にも健康被害(中皮腫や肺がんなど)を及ぼすリスクがあります。

② インフラの老朽化と解体需要

高度経済成長期に作られたインフラやプラント設備が更新時期を迎えています。今後、工作物の解体工事が急増することを見越し、国は「誰でも調査できる状態」から「知識を持ったプロが判断する状態」へと規制を強化しました。


4. まとめ:コンプライアンス違反を防ぐために

「知らなかった」では済まされないのがアスベスト関連法規の怖いところです。違反した場合、30万円以下の罰金などの罰則が科せられる可能性がありますし、何より企業の信頼失墜につながります。

2026年1月以降に契約・着工している案件で、工作物の改修や解体が含まれる場合は、今一度「誰が調査を行ったか(行う予定か)」を確認してください。

安全な現場環境を守るため、新ルールを徹底していきましょう!



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